歯学部生の仮面浪人
過去のオガログ!「歯学部の志望動機」で触れましたが、歯学部に入学する人の中には医学部をあきらめて入学する人がかなりの割合でいます。しかし妥協して入学したが故にあきらめきれずに歯学部在籍中にも関わらず再び医学部を受験しようとする人もいます。
自分の知り合いでも3人ほど歯学部在籍中に秘密裏に医学部を受験した人がおり、そのうち1人は医学部に合格して歯学部を辞め医学部に進み医師になっています。残りの2人は残念ながら医学部に合格することができずそのまま歯学部を卒業して歯科医師になっています。
それしかいないんじゃ絶対数としては少ないじゃないかともお思いかもしれませんが、医学部に合格できなかった2人は私とごく親しいからこそその事実を知ることができたのであって、実際には仮面浪人をしていたことを隠したままでいる人が相当数いるのではないかと推測しています。
私の通っていた大学は私立大学でしたので学費が高額です。特に入学金を含む初年度納入金が高いため、歯学部に在籍するのが1年だけだったとしても辞めて別の道に進むというのは著しく不経済です。著しく不経済であってものそれを確実に取り返せるほど医師と歯科医師の平均年収に差があるのも事実です。しかし実際の学費を拠出する人は本人ではないでしょうから、やはりお金の使い方としてはとんだ放蕩ではあるなとは思います。
ちなみに医学部生が仮面浪人して歯学部に入学するケースは皆無だと思いますが、他の学部から歯学部に入学するケースは時々聞きます。しかし他学部から歯学部に入学する場合は仮面浪人ではなく、一旦卒業して就職後しばらく働いてから歯学部に入学するというパターンが多いです。
医師になることをあきらめられない人は仮面浪人の他に、歯学部を卒業して歯科医師免許を取得後に医学部に入学し、医師国家試験に合格して医師免許と歯科医師免許の両方を持ついわゆるダブルドクターになるという手もあります。実際にダブルドクターになった知り合いはいますが、彼の場合は医学部受験に無事成功したからこそ私が知っているのであって、歯科医師になってからこっそり医学部を受験したが合格せずそのまま歯科医師をしている人も結構いるのではないかと想像しています。