開業歯科医師は休むのが怖い病

開業している歯科医師同士で話をしていると、必要以上に休診にすると仕事がなくなるのではないかという恐怖心を持っている人が多いなと感じることがあります。

多くの開業歯科医師は週休二日と祝祭日に加えてお盆と正月にそれぞれ一週間程度の休みを取ることが多いです。しかし、それ以上に臨時の休みを取る事はすごく少ないですし、休みを取ったとしてもそれは休暇のためではなく、歯科関係の学会やセミナーに出席したり、歯科医師会の用事など、あくまでも仕事の一環として休診するということが多いように思います。

決まった休み以外に一日や二日程度であれば診療上も問題ないことが多いので、レジャーのために休診してもいいようなものですが、実際にそうする開業歯科医師は少数派ですし、休暇を取ったとしてもかなりためらいながら取る人が多いような気がします。冒頭で触れたように、これは休み過ぎると仕事がなくなってしまうのではないかという恐れを常に持っているからです。また休診すれば休診するほど急患対応などの機会が奪われますし、患者さんの利便性を削ぐことにもなるということもあり、例えそれが年に数日であっても無駄に休診にするという開業医はほとんどいないと思います。

それでも多くの開業歯科医師は週休2日を確保し、盆や正月は休むという選択をすることがほとんどです。これはさすがに皆さんそれくらいは休みたいというのが大きいですが、もっと働きたいと思ったとしても歯科医院で働く従業員の休日はちゃんと確保しなければならないという事情もあります。また外注先の技工所や、必要な資材・薬剤等を納入する会社を始めとした取引のある業者さんが休みであるということで日曜や盆、正月は休診にした方が合理的という理由もあります。ですので、そういった障壁さえなければもっと休診を減らしたいと考える開業医もいるのではないでしょうか。

私自身もやはり程度はどのくらいかはわかりませんが、やはり例にもれず休むのが怖い病です。それでも旅行が好きでしたので、コロナ前はお盆や正月に一週間をちょっとだけ超えるような休みを取ることもありましたが、コロナ後は旅行に行くこともなくなったため、このところはお盆休みは4日間、年末年始の休みは6日間というのがほぼお決まりになっています。さすがにそろそろ旅行も解禁という機運もありますし、子供がもう少し大きくなったら家族旅行のために再び1週間をちょっと超えるようなお休みをいただくことがあるかもしれません。

というわけで、今年も年末3日、年明け3日、計6日間休診いたします。