歯科でよく使う専門用語・略称
今日は歯科で特に頻繁に使う6つの専門用語・略語の紹介です。
患者さんは当然これらの用語を覚えなくても支障はありませんが、覚えておくと歯科医院でのスタッフ間の会話の内容が少しわかるかもしれません。
P (ピー)
歯周病のことを「P」と呼びます。歯槽膿漏を意味するpyorrheaの頭文字をとって「P」と表現されます。
「P」単独でも使いますが、歯周検査のことは「P検査」ないし「P検」、歯周処置のことは「P処置」などという風に他の単語と組み合わせて使うこともあります。
C (シー)
虫歯を意味する(dental) cariesから「C」。これは皆さんも歯科検診の時に聞いたことがあるのでなないでしょうか。「7番マル、6番から反対側2番まで斜線、3番C・・・」みたいな感じで使います。
「P」と同様「C」も単独でも使いますが、虫歯の処置のことは「C処置」と言うなど、組み合わせで使う場合もあります。
Pul(プル)
「Pul」は歯髄炎を意味するpulpitisの略です。虫歯が神経まで進行して炎症を起こしている状態で、重症だとズキズキと激しい痛みを引き起こします。この場合はもっぱら歯の根っこの治療を行います。
Per (ペル)
根尖性歯周炎を意味する(apical) periodontitisの頭の3文字を取って「Per」呼ばれます。「Per」は虫歯で神経が死んだあとに細菌が歯の根っこまで侵入した状態です。重症ではやはり激しい痛みを生じ、「Pul」と同様に歯の根の治療を行います。
EXT(エキスト)
「EXT」は抜歯を意味するextractionの略です。そのまま「抜歯」と言うこともありますが、「ばっし」だと縫った糸を取る「抜糸」と混乱することが多いので「EXT」という表現の方が好まれます。
ちなみに「抜糸」は「抜歯」との混乱を避けるために「ばついと」と言うこともあります。
印象(いんしょう)
歯科では「印象」は歯型を取ることを意味します。「印象」と言えば普通は心で思う「印象」だと思いますが、歯科用語として使われる場合はこのような独特な意味を持ちます。
ちなみに「動揺」と言えば普通はやはり心の「動揺」ですが、歯科用語では歯がぐらぐら動く状態のことを指します。