歯医者あるある その3

ほっぺたを引っ張るとそっちを向く患者さん

虫歯を削ったり歯石を除去する際に、舌や唇、頬が邪魔になる場合は、鏡や指でそれを抑えて作業するスペースを確保する必要があります。

奥歯の狭い箇所の処置であったり、舌や唇、頬などの筋肉の力がすごく強い患者さんの場合はこれを制するのに難儀します。処置自体はそれほど難しい処置ではなくても、この舌や唇、頬を排除することの方が困難な場合があります。処置を安全に、また確実に行うためにもこれは重要な事と言えます。

さて、そのためにほっぺたを鏡や指で引っ張ると、ごくまれになのですが、引っ張られた方向を向く患者さんがいらっしゃいます。患者さんとしてはそっちを向いてくれと言うことだと解釈して、気を使ってのことだと思います。しかし、いくらなんでもそんな失礼な振り向かせ方をする歯科医師はいないと思います。

もしどちらかを向いてほしい場合は口でお伝えするか、頭を手を添えて向てほしい方向を誘導すると思いますので、変に機転を利かさずリラックスしていて下さると幸いです。

ちなみにですが、治療する箇所によって歯科医師か治療しやすい方向を自ら向いてくださる患者さんもいらっしゃいますが、基本的にそれもしていただかなくて結構です。処置によってはまっすぐ向いて頂いた方が歯の生えている方向を捉えやすく、治療しやすいからです。

歯科医院に来るとどうしても緊張してしまうものですが、診療の際は肩の力を抜いて、舌も唇も頬も力を抜いてリラックスし、できるだけ穏やかな気持ちでまっすぐ向いていていただけると患者さんにとっても、歯科医師、歯科衛生士にとっても快適に診療が進むと思います。もし体勢を変えてほしい場合は歯科医師、歯科衛生士からその旨お伝えいたしますので、どうぞお気を使わず治療を受けてください。