抜かなくていい親知らず、抜くべき親知らず

抜かなくてよい親知らずの条件は以下の通り。

真っすぐ生えている

生えきっている

よく磨ける位置にある

虫歯になっていない

対で生えて噛み合っている

上記の条件すべてをクリアしている場合は親知らずは抜かなくていいです。もっと言えば、これらの条件を全てクリアしている場合は普通の歯として機能しているので抜かない方がいいとも言えます。しかし現代の日本人でこれらの条件をすべてクリアする親知らずを持つ人の割合は1割もいないと思います。


これらの逆の場合は抜いた方がよいと判断されることが多いのですが、その場合はどうして抜いた方が良いのか解説していきます。

真っすぐ生えていない

真っすぐ生えていなかったり、埋まったままの親知らずはその隣の歯も含めて虫歯になりやすい上に、歯肉や周囲組織の炎症を起こしやすいです。また真っすぐ生えていない、埋まっているということは反対の歯と噛み合っていないということですから、歯としての役目を果たしていないということになります。そうした歯を抜かずにおくことは虫歯や炎症のリスクを放置することになります。

生えきっていない

生えきっていないと歯と歯肉の間に汚れが溜まりやすく周囲組織の炎症を引き起こしやすいです。年齢的にこれから生えきる可能性があればしばらく待機して経過を観察する場合もありますが、そうでない場合はやはり抜歯を考慮します。

よく磨ける位置にない

口の奥の方に位置して歯ブラシが届かず、汚れが常に滞留している親知らずは、虫歯になったり、歯肉と周囲組織の炎症を起こしやすいので抜歯したほうがよいと判断されることがあります。

虫歯になっている

親知らずの治療は奥に位置するが故に根管治療などの虫歯治療が困難なため、普通の歯より虫歯が重度であるほど抜歯という判断がされやすいです。また、すでに虫歯になっているということは磨きにくい場所にあり、再び虫歯になったり歯肉や周囲組織の炎症を起こしやすいと考えられることからも抜歯が考慮されます。

対で生えていない

親知らずは上下2本が対になってが噛み合ってこそ消化器官として機能します。上下どちらかの親知らずがもともと無い場合や、変な方向を向いているなどして対で噛み合ってない親知らずは虫歯や炎症のリスクがあるばかりで、物を噛むための歯として用をなさないばかりか、不正な咬合干渉をもたらすので抜いた方がよいと判断する場合もあります。

実際の判断はケースバイケース

しかし、上記のような条件をもってして短絡的に抜歯・非抜歯を決めるわけではありません。

虫歯になっている親知らずは抜歯とありますが、親知らずが虫歯になっていても治療が可能で、ブラッシング指導などにより清掃状態の改善が見込め、かつ上下対で生えている場合などは、虫歯を治療し抜歯はしないという判断することが多いです。

また骨の中に埋まったままで生えてこない親知らずは炎症の原因となることが多いので抜歯することが多いのですが、長いこと放置していても炎症を起こさない上にご高齢で、抜歯する方が身体的負担が大きいと判断される場合は抜歯は推奨されないこともあります。

いずれにしても歯科医師が抜いた方がいいと言ったら必ず歯を抜かなければいけないわけではありません。疑問や不安な事があれば歯科医師にきいて、メリットとデメリット等をよく理解した上で患者さん自身が最終的な判断をされることをおすすめします。