健診と歯科医師会

私は歯科医師会の会員で、調布市歯科医師会と東京都歯科医師会と日本歯科医師会に所属しています。歯科医師会の役割は様々ですが、その中の一つに学校健診や1歳6か月歯科健診、3歳歯科健診に関して、行政に対応する窓口となって担当する歯科医師の取りまとめや調整を行うという事が挙げられます。

国や自治体が直接歯科医師に健診を担当してくれる歯科医師に連絡を取り、スケジュールの調整をして、病気などによる急な交替にまで対応しようとすると大変です。歯科医師会であれば普段からそういった調整も慣れていますし、会員は歯科医師会の経由で依頼された健診などの仕事をすることが義務であったりと、歯科医師会を通した方が何かと物事がスムーズに運びます。

その他に自治体が歯科医師会経由で歯科医師に依頼するものには休日診療があります。今年2022年の元旦の調布市の休日診療は当院が担当しましたが、日程については歯科医師会から名簿等をもとに自動的に割り当てられ、原則拒否はできません。

また東日本大震災時の避難所での医療救護も歯科医師会経由での依頼でしたし、コロナワクチン接種における接種する人手不足などが問題になった時もやはり歯科医師会経由で話がありました。

国や自治体が歯科医師個人と何かを協議したり協働しようとするとき10万人いると言われている歯科医師一人一人に働きかけるのは途方もないことです。歯科医師会は国や自治体との窓口という重要な役割があるのです。

行政の区分が国、都道府県、市区町村という階層構造になっているのと同様に歯科医師会も概ね同様の階層構造になっており、それぞれのカウンターパートとそれぞれのレベルでの協力が行えるような仕組みになっています。