AIは歯や口を正確に描けるか
今週はAIは歯や口の事をどれだけ理解し、描画できるかを検証することにしました。今回使用したAIはChatGPTの運営会社であるOPEN AIによるDALL・Eというサービスを使用しました。登録すればだれでも無料で使えます。
早速「笑顔の男・歯列(man with smile, dentition)」というお題でAIに画像を作ってもらいました。
1枚目は割とまともですが、2枚目の画像は歯に切れ込みが入っていて不自然です。3枚目は一見自然に見えますが、真ん中から2番目の歯が本来3番目に来るべき犬歯のような形をしています。4枚目は虫歯ですね。矯正も必要かもしれません。
次のお題は「下顎右側第一大臼歯(Mandibular right first molar)」です。下の歯の真ん中から6番目の歯です。
1枚目:なんじゃこりゃ。お題を無視した歯列をモチーフとしたオブジェですね。
2枚目:これもオブジェっぽい。かろうじて下の歯っぽくはありますが。
3枚目:3本歯があるうち一番左が下六番、つまり下顎右側第一大臼歯の特徴をよく捉えていますが、この角度から見ると根っこは2本無いとおかしいです。ちなみに真ん中は下7番、右は下8番のようにも見えます。
4枚目:これもお題無視ですね。歯周病になってます。
最後に「純白背景の上顎第一大臼歯単体の画像(Image of a maxillary first molar alone with a pure white background)」というお題で描いてもらいました。
1~3枚目は歯っぽい何かですね。4枚目はこの中では比較的まともですが、どう見ても上顎ではなく下顎の大臼歯です。4枚に共通することは質感が割とリアルだけど形態については全くよくわかっていないという事でしょうか。
まとめですが、AIはまだ歯や口の事を美術的に雰囲気として捉えていて、解剖学的形態はまだ学習していないということがよくわかります。もちろん他のAIでうまく描画できるAIもありかもしれませんし、日進月歩のAIですので、もっと正確な画像を生成してくれる日は意外とすぐ来るのかもしれません。